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今後の学習課題

                                                                                                     12生 小倉優奈

先日、ロート製薬やグリコ、月桂冠、京都大学のロゴなどを手掛けておられるデザイナー、奥村昭夫先生が来校され、デザインと国際交流というテーマで講演をしてくださいました。今回は、そのことに触れつつ3年生になった今の課題について書きたいと思います。

 

奥村先生にとってデザインとは思いつきでされるものではなく、誰かに何かを伝えようとしたときに、その思いや言葉を形にすることだそうで、「ことばや文化は力を持つものだから、文化に裏打ちされたうえで言葉をつかえるようになりたい」とお話しされていました。そのために、たくさんの読書やデザインの過程における研究の中で身に着けた知識を自分のベースとして次に生かしながら、お仕事をなさっているそうです。

 

この言葉は、わたしたち言語を学ぶ者にとっても同じことが言えると思います。私たちが中国語で誰かに思いを伝えるには、自分の思いを的確に表すためのことばを知っていなければならない。しかし私は大前提として、その思いを表す日本語を知っていないといけないのではないか…とも感じています。

 

3年生になり、授業では中国語で書かれたニュースを読んでいます。時事用語や地名など固有名詞、新しくできたことばは辞書を引いても出てこないことがしばしばあります。

 

一度、授業で手渡された文章の中に“粉丝“ということばが出てきたことがあります。辞書で引くと「はるさめ」とでてきます。文脈から、「はるさめ」のままでは違和感があるとは思いながらも、その他の意味を文脈から推測することもできず、とりあえず「はるさめ」と訳したまま授業に臨みました。そして授業で、“粉丝“は中国で最近できたことばで、「ファン」という意味があるのだと知りました。

 

この経験から、辞書を安易に信用してはならない場面もあること、ことばは時代を反映するものだから、どんどん新しい意味や言葉が誕生することを実感しました。以降わからない言葉はインターネットを利用して、自分の中である程度答えを出すようにしています。

 

3年生になり就職準備やゼミが始まり少々あわただしくなってきました。ですが、語学においては日本語と中国語の両方の語彙数を増やしていくこと、また広い教養を身に着けていくことを念頭に置きながら頑張っていきたいと思います。

 

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