2010年度5月講演会「シャンソン・フランセーズへの誤解を解く」
日仏シャンソン協会支局長の加藤修滋さんが、
「シャンソン・フランセーズへの誤解を解く」
という演題でお話をしてくださいました。
学外からも多くの方々が出席され、地域に開かれた貴重な文化講演会となりました。
加藤さんは、日本におけるシャンソンの普及や、
20年以上運営されている名古屋のシャンソンライブハウス、エルムでの
活動を通して多くのシャンソン歌手の育成に努めてこられ、
フランスでもたびたびシャンソンコンサートを実現されるなど、
日仏の文化交流に多大な貢献をしてこられました。
そうした活動はフランスでも高い評価を得ておられ、
日仏シャンソン協会より日仏文化交流功労賞を、
フランス政府からは芸術文化勲章を受章されました。
加藤さんはご自身の活動を通じて体験された日仏の精神的・文化的風土の違いにも言及しながら
シャンソンとは何かを説明され、
日本のシャンソン歌手による従来のクラッシックな歌い方と
エルムの若い歌手の皆さんによる歌い方との比較、
シャンソン界の若手を交えたフランスのシャンソンコンサートの様子など、
具体的な映像を適宜紹介しながら、
若い人達をも魅了しうる芸術的なショービジネスとしてのシャンソンの新たな可能性を
私達に示してくださいました。
この講演によって、私達は、それまで漠然と抱いていたシャンソンのイメージから
解放されたのではないかと思います。
学ぶことの多い貴重なお話しをしてくださった加藤さんに、学科一同心より感謝申し上げます。
尚、本学の図書館は、CD付きでシャンソンを紹介した図書も多数取り揃えています。
学生の皆さんは、この講演をきっかけに、そうした参考文献も活用することで、
実に多様で奥深いシャンソンの世界と、
フランス文化や日仏交流の歴史への理解を深めていただければと思います。